3.三つ子の魂百まで(^^♪

三つ子の魂百まで!なんてことわざ?がありますが、あながち迷信でもないのです。先日TVで「絶対音感」は、生まれながらみんな持っているけど、1歳くらいまでにはほとんど失くしてしまうみたいなことを言っていましたが、運動神経の成長も3歳位から6歳位でほぼ決まってしまうといわれています。

スキャモンの発育曲線(図1)では、一般型 ②神経型 ③リンパ系型 ④生殖器系型 の4つの系統に分類されています。中でも幼児期に特に注目される系統は「神経型」です。6歳までの曲線の中で一気に大きな山を描いています。幼児にとって発達の大きな系統順は、①神経型 ②リンパ系型 ③一般型 ④生殖器型です。

【神経型】脳・脊髄・視覚器・頭径
 これらは6歳までに成人の約9割、12歳頃までにはほぼ100%発育します。この神経回路は出来上がると、その後はなかなか消えることはありません。自転車は一旦乗れるとしばらく乗らなくても乗れる!です。
神経型の発達は、体を起用に動かすことであったり、リズム感であったり、運動能力に大きく関係します。

【リンパ系型】胸腫・リンパ節・同質性リンパ組織
 12歳頃にひときわ大きな山を描くのがリンパ型です。免疫力を高める扁桃や、リンパ系の発達を示しています。思春期の頃に成人レベルを大きく超えて発達しますが、思春期を過ぎると大人レベルに落ち着きます。
外部からを成長を働きかけることはできません。睡眠や食事といった健康的な生活習慣が大切になってきます。

【一般型】身長・体重・呼吸器・消化器・腎臓・心臓・脾臓・骨・筋・血液量
誕生から幼児期まで成長著しく、途中穏やかになり、思春期の頃に再度成人まで右肩上がりに成長します。発達する器官を見てみると、運動もさることながら食育にも気を使ってバランスの良い食事が必要になってきます。
内臓器全般の発達に関わるので、幼児期には好き嫌いを少しでも減らして、何でも食べられる習慣をつけることが大切です。

【生殖器系型】男の子:陰茎・睾丸 女の子:卵巣・子宮
あまり幼児期には発達しませんので気にすることでもないのかもしれませんが、青春期の頃に性ホルモンの分泌も活発になります。
女性ホルモンの影響で、胸が膨らんだり、生理が始まったり、男の子も男性ホルモンの分泌で身体に変化が出て、背がグッと伸びて筋肉質になってきたりしますので戸惑うことがあります。親は子どものメンタル面にも気を配る必要があるかもしれません。

ここで大事なことは、幼児期の6歳までに大人の90%も発達してしまう神経系統の発達です。脳の神経回路を最大限に発達させるためには、偏りのない様々な種類の運動や遊びが必要になってきます。この時期にしっかり運動しておくことが将来の運動能力の基礎となります。
でもこの時期に気をつけないといけないのは、サッカーだけとか野球だけとか選手を目指すような運動(動き)に偏ってしまうことです。


体の各器官を器用に動かせるようになり、またリズム感を養うのもこの時期です。幼児期にはいろいろな運動をさせ、次の時期の9歳から12歳頃に専門的な技術やテクニックを覚えていくような運動をするのがいいみたいです。

この大切な3歳から8歳頃の時期を「プレ・ゴールデンエイジ」と呼び、体を使った様々な動作を習得することが、その後の運動能力の発達に大きく役立ちます。

※体を使った様々な動作とは?別の機会に解説します。